ヤリスとフィットを比べてみる【個人的感想】

ヤリス フィット

 皆さん、どうも。リケットです。

 さて、筆者は車も好きなので、ちょっと書いてみようと思います。

 今回は、先月発売しました、トヨタ ヤリスとホンダ フィットです。どちらもBセグメントのコンパクトカーということで、同時発売であることも併せて競合になるものとみられます。

 そこで、いくつかの視点から比較をしてみます。

エクステリア 好みが分かれるデザイン

 まずは、エクステリアです。

 デザインに関しては、とくに人によって好みはあると思いますので、あくまでも個人的な意見です。

ヤリス 前からトヨタ ヤリス

引用:トヨタ自動車ウェブサイト「トヨタ ヤリス ギャラリー」https://toyota.jp/yaris/gallery/?padid=from_yaris_top_gallery_exterior#exterior
ホンダ フィット

 こうしてみると、ヤリスとフィットは対照的なデザインですね。

 ヤリスはグリルが大きく、トヨタの近年のデザインコンセプトである「キーンルック」も相まっていかつめな顔になっています。個人的には格好良いですが、樹脂部分が広いので安っぽい気が。と思ったら、上級グレードでは塗装されているので、そこまで問題なさそうです。

 一方のフィットは、柔和な顔つきです。柴犬を意識したデザインだそうですが、どことなく可愛く、ドヤ顔のようにも見えます(笑)。正直、はじめは違和感を覚える部分もありましたが、見慣れると良いデザインです。ネット上でもだいぶ賛否が分かれていて、癖があるのかもしれません。ただ、個人的に先代より良くなっていると感じます。

ヤリス 横からトヨタ ヤリス

引用:トヨタ自動車ウェブサイト「トヨタ ヤリス ギャラリー」https://toyota.jp/yaris/gallery/?padid=from_yaris_top_gallery_exterior#exterior
ホンダ フィット

 つづいて、サイドからみてみます。

 ヤリスは塊感のある造形です。屋根も低く、後席ドアも狭いため、走りに振っているような印象を受けます。アグレッシブな感じで若者や走りを重視する人向けのようですね。

 フィットは、窓の形が工夫されていて、おしゃれな印象です。フランス車のようともいわれています。ヤリスと比べるとシンプルで、Cピラーも太く、順当なコンパクトカーというデザインです。先代は、寸詰まり感というか、バランスの悪さを感じていたので、今回は調和が取れています。

トヨタ ヤリストヨタ ヤリス

引用:トヨタ自動車ウェブサイト「トヨタ ヤリス ギャラリー」https://toyota.jp/yaris/gallery/?padid=from_yaris_top_gallery_exterior#exterior
ホンダ フィット

 そして、後ろからのデザインです。

 ヤリスは、テールランプ間がブラックアウトされていて、ライトの造形も格好良いです。先代に比べればだいぶおしゃれになったと思います。ただ、バックランプがバンバー内に内蔵されているのですが、位置が低く、小さめなので、ランプが付いていても他の人から気づきにくいかもしれません。

 フィットは、テールランプの形状などが少々野暮ったい印象を受けますが、こちらもまとまっているように感じます。個人的にホンダのテールランプのデザインは微妙なものが多いので、もう少し頑張って欲しいところ。

インテリア 質感が高いのはフィットだが…

 インテリアはどうでしょうか。

トヨタ ヤリス インパネトヨタ ヤリス

引用:トヨタ自動車ウェブサイト「トヨタ ヤリス ギャラリー」https://toyota.jp/yaris/gallery/?padid=from_yaris_top_gallery_exterior#exterior

ホンダ フィットホンダ フィット インパネ

引用:Honda公式サイト「フィット インテリア 室内空間」https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/interior/cabin/

 ヤリスに関しては、安っぽさがあるものの、先代のヴィッツと比べれば質感は向上しています。上級グレードではソフトパッド部分も追加されるようです。メーター部分は2眼式でコックピット感があります。

 一方でディスプレイオーディオの位置が若干高め(隣のメーターと比べるとよく分かる)なのが気になります。死角を増やすことはないでしょうが、いちいち視界に入ってきそうです。エアコンのボタンも小さく、運転中の操作はやや難しそう。また、シフトブーツがなく、シフト周りが安っぽい、電子パーキングブレーキでなくハンドブレーキなどなど、コストカットを行っている点が気になります。

 ただ、あくまでもBセグメントのコンパクトカーですので、そもそも高級感や無駄な装備は必要ないという方もいらっしゃるでしょうし、むしろ良いと考えられるかも。

 フィットは、ソフトパッドが広範囲に貼られ、質感は非常に高くなりました。ただ、これは個人的に思う部分ですが、ホンダのインパネデザインって良く言えばシンプルなのですが、悪く言うと単調でデザインに厚みがないように感じてしまうのです。まあ、フィットクラスであれば許容可能ではありますが、もう少しデザインを工夫してほしいですね。

 特徴として、ハンドルが2本スポークになっています。筆者は軽トラぐらいでしか見たことがありません。操作はしやすそう。また、メーターはフルモニターになりました。このクラスの車では珍しい装備です。また、Aピラーが非常に細くなり、視認性も向上しています。

ホンダ フィットホンダ フィット 運転手の視点

引用:Honda公式サイト「フィット 性能・安全 予防安全性能」https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/performance/active-safety/

 ただこのメーター、フルモニターの割には情報量が少なく、速度表示のフォントは細くて安っぽく、情報の配置もバラバラな感じがします。

 また、ナビが浮いているようなデザインも気になります。もう少し一体感が欲しかったところ。ダッシュボードは水平で前が見やすそうです。エアコンの操作が先代のタッチパネルからダイヤル・ボタン式に戻りました。操作はしやすくなったかと。

 あとは、電子パーキングブレーキが搭載されており、ブレーキホールド機能が付いているのが長所になります。

トヨタ ヤリス 車内トヨタ ヤリス

引用:トヨタ自動車ウェブサイト「トヨタ ヤリス 価格・グレード」https://toyota.jp/yaris/grade/?padid=from_yaris_navi_grade

ホンダ フィットホンダ フィット 車内

引用:Honda公式サイト「フィット インテリア 室内空間」https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/interior/cabin/

 後席の広さですが、ヤリスは狭く、フィットは広めです。よって、後席に人を乗せる機会が多い人はフィット一択です。お子さんが乗る分にはヤリスでも問題ないかと思います。ヤリスは前席優先、2人までなら良さそう。

荷室 たくさん載せるならフィットか

トヨタ ヤリス 荷室トヨタ ヤリス

引用:トヨタ自動車ウェブサイト「トヨタ ヤリス 特長」https://toyota.jp/yaris/feature/?padid=from_yaris_navi_feature

ホンダ フィットホンダ フィット 荷室

引用:Honda公式サイト「フィット インテリア 荷室・収納」https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/interior/utility/

 続いて荷室です。

 ヤリスもフィットもコンパクトカーにしては広い荷室を持っています。どちらかといえばフィットのほうが荷物は載ると考えられますが、ヤリスでも必要な広さは確保されています。

 また、どちらも後席を倒して荷室を広げることが可能です。ヤリスのほうがフラットになり、フィットはやや段差が付きます(これは、フィットがシートの座り心地を重視したためだろう)。どちらも半分程度で分割できるので、片側だけ倒すことも。

 そのほか、ヤリスは荷室下のスペースが広く、調節して有効に使えます。また、フィットは後席を跳ね上げることができ、高さのあるものを積めます。

 全体としては、センタータンクレイアウトを採用し、床の低いフィットの方が荷物を積めます。

安全性能 ヤリスも向上したが、フィットの方が上か

 それぞれの代表的な安全性能を紹介します。

ヤリス

  1. 駐車をアシスト! ステアリング・アクセル・ブレーキを制御し、駐車操作をアシストして駐車します(シフト操作のみ手動)。区画線や隣に車両のある駐車場のほか、区画線のない駐車場所でも、事前に位置を登録しておけばアシスト可能。ソナーとカメラで周囲の状況を確認するそうです。
  2. 衝突回避の機能が向上! 停車・徐行からアクセルペダルを強く踏み込むと加速を抑制します。また、右折時に直進してくる対向車や横断する歩行者を検知し、ブザー・表示で通知するほか、自動ブレーキを作動させます。飛び出しにも対応し(昼間)、歩行者も検知します(夜間も)。
  3. その他、車線中央を走るようステアリングをサポートするレーントレーシングアシスト。後退時のブレーキアシスト。車線変更時、隣を走る車両を検知し注意を促すブラインドスポットモニター。上から見たような映像をナビに表示するパノラミックビューモニターレーダークルーズコントロールなど、さまざまな装備があります。

フィット

  1. Honda SENSINGを標準装備! ソナーやカメラで、側方に対する検知が高まり、壁やガラスなど(コンビニとか)に衝突する恐れがある場合、ブレーキ操作を実施します。後方誤発信抑制機能も
  2. サイドエアバック、サイドカーテンエアバックシステム搭載! 追突時にはシートが衝撃を緩和し、首への負担を軽減。室内のルーフサイドなども衝撃吸収構造に。シートベルトも衝撃を感知し、体をしっかり固定します。
  3. その他、急ブレーキ時にハザードランプが高速点滅し、後続車に注意を促すエマージェンシーストップシグナル。ヒルスタートアシスト機能。横滑りを抑制するVSA。渋滞追従機能付きで全車速対応のアダプティブクルーズコントロールなどが付いています。

走行性能・燃費 走るのが楽しいのはヤリス。燃費もヤリス

ヤリス

 ヤリスは、非常に低燃費であり、1.5LのHYBRID Xでは36.0km/L(WLTCモード)となっています。ここまでの低燃費はそうそう実現できるものではないでしょう。アクセル操作に対するレスポンス向上で、気持ち良い走りだそうです。ガソリンエンジンも新型1.5Lで、最大熱効率が40%以上となっています。

 今回、コンパクトカーとして初めてTNGAプラットフォームが採用されました。このプラットフォームは評価も高いので、相当走りは向上していると考えられます。

 しかも、ヤリスではMTも選択可能です。MT好きの方や、初心者の方にはもってこいの車種となり得ます。

フィット

 新たなハイブリッドシステム、e:HEVが搭載されました。燃費は29.4km/L(WLTCモード)と、ヤリスに比べると見劣りしますが、十分な性能は持っているといえます。

 e:HEVは、低速~中速ではモーター走行し、高速ではエンジンで走行します。そのため快適な走行ができるようです。

 また、電子パーキングブレーキの搭載により、停車中にブレーキペダルから足を離しても停車状態が続くオートブレーキホールド機能が付きました。運転がラクになることは間違いありません。

その他の機能

ヤリス

 ヤリスはディスプレイオーディオが標準搭載となり、ナビキットを装着することで、ナビとして使えるようになります。CD・DVDデッキもディーラーオプションでは設定されているとのこと。スマホを繋げばナビや音楽などさまざま利用できますので、今の時代となっては便利といえそうです。

 また、ヤリスはパワーシートではありませんが、レバーによってドライビングポジションを記憶させることができます。また、ターンチルトシートをつければ、シートが回転し傾く機構が前席に搭載され、乗り降りが楽になります。

 その他、オプションとしてカラーヘッドアップディスプレイもあり、このクラスとしては便利な装備ですが、その分価格も上がっていくのが悩ましいところです。

フィット

 フィット4ではシートを工夫して作られています。フロントシートは骨格を研究して作られており、長時間座っても疲れにくい構造です。リアシートも厚みのあるパッドを採用しています。シートというのは非常に重要な部分だと思いますので、ここに力を入れることは歓迎したいですね。

グレード展開 フィットは分かりづらい?

ヤリス

 ヤリスは、上から順にZ、G、Xと並んでおり、ハイブリッドとガソリンエンジンが選べます。ガソリンエンジンでは、各グレード1.5LではCVTのほか、MTも選べ、GとXは1.0Lのモデルも用意されています。4WDでもハイブリッド・ガソリン両方選べますが、ガソリンは1.5L・CVTのみとなります。

 価格は、エントリーモデルのガソリン1L・CVTで139万5000円、ハイブリッドの上級グレード4WDが249万3000円です。

 比較的わかりやすいグレード分けになっています。特色は、何といってもMTですね。しかも、低グレードだけでなく、上級グレードにも用意されているのが嬉しい点です。価格も、フィットに比べると安く抑えられています。

フィット

 フィットは基本グレードのBASIC、その上のHOME、アクティブな2トーンカラーリングが選べるNESS(ネス)、独自のSUV風デザインで地上高を他グレードより若干上げ、3ナンバー化したCROSSTER(クロスター)、最上級のLUXE(リュクス)の5つに分かれています。それぞれ1.3Lガソリンとハイブリッド、さらに2WD、4WDも選べますので、非常に選択の幅が広いのが特長です。

 価格は、BASICのガソリンFFで155万7600円、LUXEのe:HEV・4WDで253万6600円です。

 個人的には、ちょっとグレード数が多い気がします。特にNESSの存在意義はそこまでなさそうで、後にHOMEあたりと統合するか、消滅するのではないかと思ってしまいます。価格はヤリスより高く、上級グレードでオプションを増やすと300万円台に突入するということで、コンパクトカーとしてはお高めです。

まとめ:3名以上で乗るならフィットだが…

 ここまで、2台を比較してみました。

 どちらも良い車であることは間違いありません。家族や複数人で乗ることが多い場合には、後席の広いフィット1択になりそうです。一方、1、2名で乗るならヤリスかというと、そこも難しいところ。

 筆者は、デザインでいうとどちらも好きです。内装の質感はフィットですが、ヤリスのほうが良い部分もあります。走行性能は、ヤリスのほうが楽しそう。本当に選ぶのが難しい2車種です。

 ただ、さらに選択肢を広げてみると、走行性能という点ではスイフトスポーツもありますから、そちらを求めるならばそもそもヤリスは選択に入らないのかもしれません(ヤリスのデザインは格好いいのですが)。

 まあ、どちらにするかといえば、ヤリスのエントリーモデルを安く買って乗る感じでしょうか。街乗りなら問題なさそうです。

 というわけで、最後までお読みいただきありがとうございました。

 今回は、これで失礼します。

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